呼人12歳。小学校の級友たちとマドンナをめぐり多摩川の源流を冒険する前半はスタンドバイミー的です。そして12歳のまま成長を止めた呼人。青年になっても中年になっても12歳の子どものまま。 それぞれの道を歩む級友たちのその後と呼人の謎を追う。 ミステリーであったりサスペンス的である部分もありますが、基本的に青春小説として読みました。なぜ僕は成長しないのか。なぜ母親は僕を捨て失踪したのか。苦悩する呼人は自分探しの旅に出発します。そこで自分は望まれて生を受けたことを知り、何があっても強く生きなければならないことを覚悟する力強いエンディングを迎えます。 こんなに強いカタルシルを人に与える野沢さんが自死されたことは受入れ難いことですが、本当の理由は本人にしかわからないことですね。永久に。
by ruriwo_m
| 2012-03-15 09:47
| 本・映画
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