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『智恵子抄』 高村光太郎

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中学生の頃、国語の授業で『智恵子抄』を勉強したような気がする。残念ながら、ずいぶん愛妻家の詩人なんだな~くらいの感想しか持てなかった。中原中也や萩原朔太郎の詩と比較して、愛するひとと過ごすきらきらした詩が、どうしても私を引き付けなかった。
『読む少女』の中に、岸本葉子さんが少女期に智恵子になりきって遊んでいた記述があり、急に気になって智恵子という人物をネットで調べてみた。私は何も知らなかった....。
智恵子は芸術家だった。芸術とは常に真摯に対峙していた。そして、高村光太郎と出会い、愛する人との生活と芸術との間に挟まれ、苦しみ、いつしか精神が崩壊してしまう。
精神病院で最後のときをむかえ、光太郎の差し出したレモンをかじり、一時正気を取り戻した、授業で教わった檸檬はそういう詩だったのだ。
なぜ学校ではそういうことを教えてくれないのだろう。『智恵子抄』は単に愛妻家の詩だと素通りしてしまったことが悔やまれる。

高村光太郎が智恵子の半生を書いたものが「青空文庫」に掲載されているので、興味のある人は読んでみてください。→
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by ruriwo_m | 2008-07-06 13:47 | 本・映画
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