カテゴリ:本・映画( 117 )

漫画 『きのう何食べた?』 よしながふみ

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一ヶ月25,000円の食費に燃える美男中年弁護士のシロさんと、コンビニでハーゲンダッツを買ってはシロさんに怒られ「だって新商品なんだよ~」と泣き落としの美容師ケンヂの同居物語。
って、あれ?これじゃギャグがぬけてちょっといい話になった『聖☆おにいさん』だわ。ヒロさんとケンヂは同性愛者でもちろん恋人同士なのですが、いわゆるBLシモ系な話はないです。
この漫画のメインは今流行の『おうちごはん』
大切な人とふつうの手料理を味わう時間を分け合うことの至福がここにあります。料理も凝ったものではないけれど、きちんと下ごしらえをしていてバランスもよく、食事風景は心がほくほくしてきます。なんだか料理したくなってきた~~。
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by ruriwo_m | 2009-05-21 11:55 | 本・映画

漫画 『ライチ☆光クラブ』 古屋兎丸

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80年代、伝説のアングラ劇団「東京グランギニョル」の舞台を漫画化したものです。
詰め襟に身を包み、帝王ゼラを崇拝する少年達は、彼等が集う秘密基地でロボットを製作している。目的は「美しい少女の捕獲」だった。
その時期の少年特有の無垢と純粋さに、残虐極まる猟奇的なリンチシーンもなぜかせつなくほろりとします。
捕獲された少女カノンとロボットライチの純愛に心が沁みます。

古屋兎丸さんはデビュー時からずっと好きでしたが、まさかグランギニョルの洗礼を受けていたとは思いもよらず。美しい絵柄とグランギニョル(残酷劇)はまさにぴったり。他の舞台作品も全て漫画化を熱望します!
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by ruriwo_m | 2009-05-18 13:09 | 本・映画

『告白』 湊かなえ

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「娘は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたのです」
終業式の日、衝撃の告発をして、女性教師は教壇から下りた。
そして、教師、同級生、生徒の家族、生徒、それぞれの告白により事件が語られ、罪の審判が下される。
少々無理のある設定や、結局そんなことかと思われる使い古された動機には残念感がありましたが、それでも一気読みしてしまったのは、構成力・筆力があるというだけでなく、この小説じたいが私に合ってたのだと思います。多少読者を選別する種類の小説なので、なぜ2009本屋大賞に選ばれたかが疑問です。全体的に独りよがりな悪意に満ちていて、そういうものに嫌悪感を感じるヒトって多そうなのに。
私としては80点くらいかな。
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by ruriwo_m | 2009-05-06 10:21 | 本・映画

漫画 『聖☆おにいさん』①~③ 中村光

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世紀末のお勤めを無事終えた「ブッタ」と「イエス」は、ご褒美として下界に降り立ち、立川のアパートで部屋をシェアして休暇を楽しんでいる。
主婦のように節約に励み、はしゃぎすぎて失敗するイエスの尻拭いばかりしてるように見えるブッタではあるが、「もー君はすぐに~」と説教しつつも実はイエスのことが大好きだし、こんなにヒトに面倒をかけているのにもかかわらず憎みきれない能天気キャラのイエス(自称・ジョニー・ディップ)と相性ばっちり。また立川という中途半端さがいい。
宗教ネタがちりばめられてるけど、わかんなくても面白い。Tシャツの文字もイケてる。『臨死!江古田ちゃん』以来漫画で久々に笑えた~。
「ブッタ」と「イエス」どっち派?と、読み終わったら必ず聞きたくなりますよ。(因みにルリヲはイエス派。自分がブッタっぽくて尽くしちゃう系なような気がするから~。あ、今笑ったね)

たみおさん、ありがとう。
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by ruriwo_m | 2009-05-04 22:58 | 本・映画

漫画 『坂道のアポロン』①~③ 小玉ユキ

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60年代、横須賀から長崎の高校へ転入した薫が出会った、友情と恋とジャズ。
自分のとった行動で傷つく友人を見て自分もまた傷つき悩み、もがく。皆それぞれに理由がありながら懸命に生きようとする、直球ど真ん中青春ストーリー。
でも、いつでもそこにジャズがあった。言葉はなくても気持ちの繋がる音楽は素晴らしいと思うし、セッションのシーンはほんとに楽しそうで、羨ましいな。
優等生なのに自分を取り繕ってじたばたする薫、バンカラな千太郎、素朴でかわいいりっちゃん。そして隣の純兄、マドンナが登場し、これからどんな展開が待っているのか、珍しくも私がハッピーエンドを願ってしまう漫画です。
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by ruriwo_m | 2009-05-04 22:28 | 本・映画

『ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド』 ブライアン・W・オールディズ

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先に紹介した、映画『BROTHERS OF THE HEAD』の原作です。
英国北部の僻地に育った結合双生児のトムとバリー。父親に売られ、ロックスターとして成功するが、やがて酒とドラッグと女に身を滅ぼしていく.....。

ここまでは映画と同じですが、原作ではまだ半分も内容が進んでなかったのです。
その後、というか、そもそも設定がかなり映画と違い、映画の方は美形の兄弟ということになっていたけどそれも違うし、パンクでないし、一番の相違は、バリーの左肩に、もう1つの頭が乗っていること。
生を受けてからずっと睡眠状態だった第3の頭が目覚めるとき.....ホラーまがいのストーリーですが、時代は70年代のイギリス。人は生を選べないこと、運命に贖うことの難しさ、アイディンティティの問題の凝縮された話でした。
彼らの生は不幸だったのだと、その事実が重く心に圧し掛かる...そんな小説でした。

この映画、小説に出会えてよかった。この作品は間違いなく今年のベストです。
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by ruriwo_m | 2009-02-05 22:32 | 本・映画

『聖家族のランチ』 林真理子

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美人で有名な料理研究家のユリ子には銀行家の夫と自分の助手を務める娘・有名進学高校に通う息子がいる。表面上は他人に羨まれる生活を送っているが、家族はそれぞれに口に出せない秘密を抱えていた。しかしある事件をきっかけに崩壊へと歩んでいたバラバラな家族の心が奇跡的に強固に結ばれていく。

いやぁ、林真理子がこんなスプラッターものを書くなんて、驚きでした。よい意味で裏切られた感。前半は家族崩壊へ向かって淡々と語られており、(ここまでは林さんらしい流れでのんびり読んでた)事件後一気に加速する異常さの中で目を血走らせながら結束する家族に、胸が悪くなりながらもこちらも振りほどかれないように必死でついていった感じで読了しました。

「ルリヲ向けだと思うよ」と言って貸してくれたちよちゃん、ありがとう。面白かったです。
しかし「お肉」が食べらんない。しくしく。
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by ruriwo_m | 2009-01-30 22:40 | 本・映画

『幻夜』 東野圭吾

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阪神淡路大震災。この日何千・いや、万の人々の運命が大きく変わった。
雅也は混乱の中、はずみで人を殺めてしまう。それを目撃していた美しい女、美冬に魅せられ、共に東京へと向かう。

後味の悪い結末ながらとても面白く読めた、けどわからなくなった、というのが正直な感想。
『白夜行』の続編ともいえる本書ですが、魂のふれ合いのようなものを感じさせてくれた前書と比較し、人生を操られいいように使い捨てられた感のある雅也がなんとも気の毒でならない。
美冬はどこへ向かおうとしているのだろう。全てを手中にしたとき、周りに何が残るんだろう。
生き様を最後まで見届けたいという思いです。三部作というつもりもあるらしいので、期待してます。

リデさん、ありがとう!
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by ruriwo_m | 2009-01-12 11:14 | 本・映画

映画 『BROTHERS OF THE HEAD』

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1975年イギリスで衝撃のデビューを飾った伝説の結合体双生児パンクバンド「ザ・バンバン」
ドキュメンタリー形式で進行するのでノンフィクションなのではと錯覚してしまうほど。結合部を見せつけるグロテスクなパフォーマンスと彼等の妖しいまでに魅惑的な美しさに観客は酔いしれ、スターダムにのし上がっていく。しかしやがてアルコールとドラックに蝕まれ、訪れる崩壊。
見終わってかなり呆けてしまった。二人の関係はその美少年っぷりも手伝い腐女子的だし、なによりもその音楽性がいい!『ドゥーラとドーラ』なんて不条理で切なくてほろほろくる。70年代ブリティッシュパンクのライブシーンもめちゃかっこいい!グロ好き、美少年好き、ロック好きな方全てにお勧めします。

この映画は利用子さんのブログに紹介されていて、すぐさまツタヤへ走ったのです。ツタヤで「これ探してるんですけど...」と言うと、店員さんたち「双子の!」「結合双生児の!」とすぐに反応してくれてサスガ。そして「自分も観ましたけど、だいぶ重いですよ、大丈夫ですか?」と心配してくれたり、親切な店員さん。利用子さんのブログは時々私宛に書いてくれてるんじゃないかと疑ってしまうくらいで、今回もジャストミート!でした~。いつも感謝!自分だけではなかなか幅は広がらないですもんね。
再度観たくてDVDを買おうか迷ってます(笑)
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by ruriwo_m | 2008-12-29 22:35 | 本・映画

『I’m sorry,mama. 』 桐野夏生

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ある街で養護施設の職員であった女と夫が焼死した。それからいくつもの死や災難が湧き起こり、ある女の姿が見え隠れする。娼婦宿で生まれ養護施設で育った「アイ子」
アイ子は最下層の世界で蠢く蛆のような女だ。醜くて底意地が悪く、罪を蹴飛ばして闊歩するがごとく。そんなアイ子がたまらなく魅力的に思える。自分に正直なのが気持ちいい。どこまでも逃げて逃げて、舌を出してニヤついていてほしい。
罪の意識も希薄な、ろくでなしの犯罪者の気持ちに同化できるのは、桐野さんだからこそだろう。
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by ruriwo_m | 2008-12-29 21:43 | 本・映画