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漫画 『人間失格』 古屋兎丸 1~2既刊

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ネットで見つけた日記。そこには三枚の画像が貼られていた。
引きつった笑みを浮かべる幼児。
誰をも惹きつける美青年。
そしてまるで生気のない老人の顔をした25歳の同じ人物。
その日記は「恥の多い人生を送ってきました」という一文から始まっていた。

言わずと知れた太宰治の代表作『人間失格』を現代を舞台に焼きなおした作品です。
主人公である大庭葉蔵は、恵まれた裕福な家庭に育ちながらも、人間という生きもの、生きていく術というものがまるでわからず、美形で愛想のよい長所(?)を生かし道化を演じ女に寄生しなんとか生きている日々。そしてなにかに誘われているかのようにどこまでも落ちてゆく。

「一緒に死んでくれないか」
こんな言葉を発せられたら、酸欠起こして心中の前に死んでしまいそう(笑)私が一番憧れる科白だな~。
残念ながら、そんな科白を言ってくれるヒトはいなかったけど。それでも(死も選べるんだ)と教えてくれた、私にとっては大きな心の支えになった小説です。

とはいえ、ずいぶん昔に読んだので、正直ほとんど内容を忘れてしまっていて、とても新鮮な気持ちで読みました。大好きな兎丸さんの絵柄は美しく、時にリアルで怖いほどです。

そして、意外やこの漫画のストーリーが元小説に忠実であることが、生田斗真主演の映画を観てわかりました。アイドル映画(と今でもいうのか)なんで思い切った描写はありませんが、薄暗く明るい昭和初期の街並みや人々の雰囲気がよかったです。
昔小説を読んでストーリーを忘れてしまった方へこの漫画と映画をお薦めします。
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by ruriwo_m | 2010-03-31 23:34 | 本・映画

『白昼の死角』 高木彬光

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戦後の混乱期、現役東大生のヤミ金融が話題となった。「光クラブ事件」を下敷きにした作品。
社長・隅田(山崎)の自死からが本編といえます。
隅田の死後、光クラブの残党・鶴岡七朗は金融会社を興し、次々と大胆不敵な詐欺を働き、警察をも翻弄していく、これは犯罪小説です。

実のところ、最後まで読み終わってません。私の中で、隅田が死んでしまって物語も終わったな~。小説では服毒でなくて、狂乱のうちに火にくるまれて....という壮絶さ。
なんていうか、鶴岡は私の好みじゃないんですよね。頭がキレて精神的な図太さがあって自信満々...。う~ん、苦手じゃ。
隅田のような、神経症的でモロさのあるヒトに惹かれます。

最後まで読めば小説として面白いのかな。時間のあるときに再挑戦します。
とりあえず、光クラブ事件はこれで終了とします。
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by ruriwo_m | 2010-03-27 15:53 | 本・映画

ニワトリトタマゴ

『クイズヘキサゴン』を観ていると、「鶏が先か?卵が先か?」が答えとなる出題があった。
「鶏に決まってるじゃない~」と娘。
なんで?と聞くと、
「卵には脚がないから走れないじゃん」
........それは「兎と亀」だろ~~どっちが早いかじゃなくて、どっちが先に生まれたかという話じゃ。
これで来月から高校生とは。ねぇ、どうする。
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by ruriwo_m | 2010-03-18 11:34 | あれこれ

ガンバッタデショウ

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上野駅構内にあるコカレストランに行く。
nutsちゃんとお受験頑張った私たちを癒やすための飲み会だ。何を頑張ったかよくわからんが、やはり気が休まらない日々だったな~。(すでに遠い日のよう...)
タイスキは初体験。お肉や海鮮・野菜をスープで茹で、ピリ辛のタレにつけて食べる。う、旨い!そして辛い!
注文のとき、飲み放題か迷って、二時間で4杯飲まなきゃ元がとれないし、いいよね~...と思ったら、うは~!ビールが何杯でも飲める!!!!!結局さかのぼって飲み放題にしてもらった。わがままな客ですいません。。。
夢中で食べてあらかた無くなってから写真に気付く。食べ散らかしの残骸ではなんなので、天井でも撮ってみた。腕が悪すぎて雰囲気がでないが、ここは旧駅舎をリメイクしたレストラン街で、どの店もレトロちっくな造り。階段の手摺りの彫刻や壁に浮き上がった模様がとても美しい。剥き出しの天井だって芸術品みたいだ。
nutsちゃんと飲むのは楽しかった♪あれこれお喋りして、nutsちゃんはちゃんと目を見て話してくれるのが嬉しい。
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by ruriwo_m | 2010-03-16 13:23 | あれこれ

ミタイケンクウカン

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上野駅近くに【古城】という純喫茶がある。
画像が見づらいが、正面には白馬に跨った騎士のステンドグラスがはめ込んである。
知る人ぞ知る、○モ系ハッテンバ.....らしい。
かな~り昔に雑誌に書いてあったのを憶えていて、見つけたときはプチ興奮!
おっ、男子3名が入店したぞ。成功を祈る。

いつかは店内をレポしたいと思う。
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by ruriwo_m | 2010-03-11 15:17 | あれこれ

ニガツノデキゴト

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つぐのことばっかりになっちゃってたので、その間にあったことなどしばらくは書いてみる。

←ムックですね。どう見ても。
ちっちゃい子が駆け寄っては、さわさわと撫でていた。
でも粗大ゴミの不法投棄はよくないですよ。
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by ruriwo_m | 2010-03-10 13:56 | あれこれ

『青の時代』 三島由紀夫

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いわゆる、「光クラブ事件」を描いた小説です。
屈折した幼年期から、ヤミ金融会社の現役東大生社長として君臨した自意識過剰な青年期までを描いてます。
ラストは青酸カリを持ち歩いているという描写のみで自死まで至っていませんが、主人公の内面に深く沿った内容となっています。
この事件を知っているのと知らずに読むのでは感想がかなり変わってくると思いますが、先に読んだ本から、三島はずいぶん主人公である山崎にシンパシーを感じているのだなと感じます。東大法学部で同窓生だった二人は、他のクラスメイトから自ら離れ、お互い孤独者同士として一目置く存在だったのでしょう。山崎の死後、とりつかれたように資料を集めた片っ端から小説を書いたのだそうで、そのせいで甘くなった構成が本人的にも気に入らなかったようです。
しかし、そこはやはり三島、いくつも名言があります。

『僕は誠心誠意精神的に彼女を愛し続ける。自分をがんじがらめにしておいてくれる観念というべきものを愛しているのだ』
『君はいつも自分をがんじがらめに規定して、そこへ向かってまっしぐらに歩く。決して君は君の自由にはならないんだ』
『君は不潔だ。なぜかというと君は僕を理解しようとする』

自分を縛り、他人を拒否する、そんな息苦しい人物像が私が惹かれるところです。
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by ruriwo_m | 2010-03-07 14:19 | 本・映画

『私は偽悪者』 山崎晃嗣

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戦後、ヤミ金融「光クラブ」の社長となり一時代を築いた山崎晃嗣の遺書ともいえる自伝書。
東大法学部に現役合格し、全ての罪に対し点数化を行ない、裁判は点数によって判決を言い渡すという、得意の合理主義で研究に没頭していた優の数を競った日々から一転、街角で見つけた怪しげな投資会社に親から預かった大金を騙し取られてから、こんな風に簡単に金儲けできるなら、自分だったらもっとスマートに成功してみせる、と光クラブを設立する。短期間のうちに隆盛を極めたが、税務署に目をつけられ、投獄されてから客の信用を失い、支払いが滞るようになり、期日に現金を用意できないと悟ると計画的に自殺を図り遺書を書き付ける。

戦後の混乱期、こんないかがわしい商売をする人はたくさんいて、客を裏切って逃げてしまうなど当たり前のことだったのに、契約不履行は絶対に許されないことと、自らの命をかけてしまった。生真面目な育ちのよさと、一度決めたことを覆すことのできない融通のなさを感じます。

タイトルの『私は偽悪者』にあるように、ワルであること成功者であることにプライドをかけていながら、ほんとうはとても気が小さく心配性であったようです。
次々と女を変えたことも自信のなさの現れではないでしょうか。
そう、私には自信と不安で揺らいだ日々に疲れての青酸カリ服毒に思えてなりません。

短い一生を駆け抜けたヒト。。。もしかしたら一緒にいたら面倒な人だったかもしれない、けど私にとってはとても魅力的な人に感じます。
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by ruriwo_m | 2010-03-02 14:05 | 本・映画